友人の青木さんが『オブローモフ』が映画化されていることを教えてくれた。どんな映画なんだろう。ぼくも観てみたい。主人公イリヤー・イリッチ・オブローモフはどうしようもない男だ。まるでぼくのように。ほんとになにもしない。起きてからずっと顔を洗わない。しかし顔を洗わないとなにもできない。村から手紙が来ている。年貢が減るという。どうにかしないと!でも、その前に顔を洗わなくては!いや、顔を洗う前にやはり対策を考えておくべきかもしれない。顔を洗うのはその後だ。でも、顔を洗わなくてはなにもできない!まるで、ぼくがシャワーに入らないとなにもできなく、そしてシャワーに入ることが人生の一大事であって、入ることを逡巡しているかのように。ぼくはほんとにイリヤー・イリッチのようだ。「彼は家で何をしていたのか?読書か?執筆か?勉強か?そう、もし何かの本なり新聞なりが手近にあると、それを一通り読んでみる。なにか素晴らしい著述の噂を聞くと、その内容を知りたい欲求を感ずる。彼は探したり、人に頼んだりして、まもなくその本を持ってきてもらうと、早速それに取りかかって、次第にその内容についてある観念が形づくられ始める。もう一息でその書物が身につくところなのに、今度見ると、もう彼はうつろげに天井を見つめながら寝そべっていて、本はその傍らに放り出してある。読みさしで、理解されないままに。」ぼくのことですか?