たまに来るドトールにいる。ここの営業時間はどうなっているのだろう。この時間になるとさーっと人がいなくなる。横には女性が二人いて、なにか楽しげに話している。ぼくはここに来ると本を読むのだか、どういう訳かバルトがカフェで新聞を読むようにさまにならない。バルトは行きつけのカフェで新聞を読み、挨拶をかわし、男を探す。ぼくはタバコをくわえ、本を読み、耳を立てる。後ろには男が二人、明日の試験のことを話している。一人が一人に問題の解説をしているのだが、聞いているほうはさっぱり納得いかないようで、うなだれて黙っている。お節介という感じでもなさそうで、惰性で聞いているようで、なんとなく人生にうなだれているようにも見えるが、なにごとも一般化は危険だ。いや、いいんだ、どうせぼくには分からないからというその態度には何回か接したことがある。あるいはぼくじしんがそうなのかもしれないが。塾の講師をしている頃、そういう中学生がいた。分からないときはなにが分からないかも分からない。そうして、アイスロイヤルミルクティーを飲みながら、なぜぼくがバルトとこうも違って、かっこよくないのか、ちっとも分からない。