いま熊本にいる。初めて九州に来た。街には東京のように高いビルがなく、どこにいても、晴れていれば南国の済んだ青空を見ることができる。九州の人と話すのも初めてだ。熊本弁で「だけんね、だけんね」とばーっと話をされると内容を半分ほどしか理解できない。話が興に乗るととても早口だ。ぼくは方言が好きなので聞いていて楽しい。方言では南関東の人間が話すようなしゃべり方では表現できない何かが表現できるような気がする。東京を中心としてしゃべられている言葉も方言のひとつではないのかと言われるが、ぼくはそうは思わない。雑多な人間が集まる東京では均質なしゃべり言葉が要求されるからだ。おそらくその均質さはなにか大切なものをこぼしている。
熊本城を中心に街は形成されている。
車を借りて阿蘇に行った。草千里という場所。草千里という字面から想像できるように見渡す限り牧草のようなもので覆われている。阿蘇は、山といえば箱根などしか知らないぼくにとってはとても快適な場所だった。箱根は天下の険というとおり、斜面がきついが、阿蘇は大変なだらかな斜面を持つ。なだらかな坂をゆっくりと登っていき、火口の近くに草千里はあった。四面をゆるやかな稜線に囲まれた平地だ。この稜線が気持ちを落ち着かせ、時間もゆったり流れるようだ。草原には牛が放牧されている。ちょうど中心と思われるところに大きな池がある。あちこちに糞が落ちている。糞と草を踏み、牛に近づく。そこでは3頭の牛が昼寝をしていた。近づくと牛は鼻から息を吹いた。それほど近くでつながれていない牛を見たのは初めてだったので、少し怖かった。1頭の牛の背後に回り、観察をしていた。すると、寝ていたはずのほかの牛がぼくの背後にいる。とがった角をふらふらと揺らしこちらに一歩一歩近づいてくる。その威圧感といったらどんなものだったか。ぼくはまったく「怖く」なり、固まってしまった。身動きひとつできず、声も上げられなかった。
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End ^) Goodbye.
Posted by: Bush at 2007年11月22日 21:29