沈黙するダークロ。恋する忘却王。背理だ。ところで、この日記を書くとき、性的なものをどう扱うべきか、いつも考える。性的な事柄に言及すべきなのか、あるいは沈黙するのか、あるいはお茶を濁すか。ぼくの経験を語るとき、多くの事柄の中に、とうぜん性的なものもある。そういった事柄をいかに扱うべきか、いつも迷う。
迷ったあげく、一回も、そうした事柄にはふれていない。つい最近、部屋の掃除をしていたら、ぼくが21,2の頃に書いた小説が出てきた。読むに耐えないものだったが、その中には性的な描写があった。たいした内容でもないのだが、いまのぼくには露骨で、なにか痛々しかった。性になにかしらの救済を求めるという、ぼくのスタンスは変わっていなかった。
目の前に薬がある。なんの薬だろう。よくわからない。机の上。小さい、白い薬。なんの薬だろう。わからない。飲んでみたい気もする。飲んだらなにか変わりそうな気もする。